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アイドリングの原点はスロットルバルブにあり!
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【概要】 |
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エアフロメータとインテークマニホールド(インマニ)の間にはいくつかのエアの経路が与えられている。スロットルバルブを通る経路とアイドリングに必要なエアの経路、またブローバイガスのフィードバックする経路もある。
カーボンや塵埃の蓄積等によりスロットルバルブが全閉状態にならないと、若干のエアもれが発生する。これはアイドリング回転数の上昇を意味する。
またバルブのポジションメーター信号も場合によっては解放の指示をコンピュータに送信するくらいになると、街中をゆっくり走るのにブレーキをかけつつ走らなければならない事態へと陥ってしまう。
この問題は他にもいくつかの原因が存在する場合も多くあるので一概に決めつけることはできないが、少なくともバルブ周りを正常な状態にキープし続けることは原因の把握にいち早い対応ができるであろう。
キーワード【XJ40, スロットルバルブ, クリーニング】
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【材料と方法】 |
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材料は以下のものを用意しよう。
自転車用六角レンチ
極短マイナスドライバー
エンジンコンディショナースプレー(約\950-)
ラバープロテクタントスプレー(約\900-)
方法
アイドルエアバルブ-エアボックス間のホースが邪魔になるので取り外す。
スロットルボディ手前の蛇腹ホースを取り外す(写真JSP00参照)。 |
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写真JSP00 |
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左のホースは94年式64,000km走行で結構汚れが激しい
(写真JSP01参照)。
洗剤でよく内外を洗浄し乾燥させた後にラバープロテクタントでコーティングしてやる
(写真JSP02参照)。
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写真JSP01 | | 写真JSP02 |
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細いホース等は内部にエンジンコンディショナーを吹くことで結構汚れが落とせるがゴムを侵食する可能性もあるのでよく水洗してやるケアが必要である。
ホース2点を元通りに組み付ける前にスロットルバルブ辺縁をめがけてエンジンコンディショナースプレーを吹き付けてやる。汚れを含んだ洗浄液が垂れ落ちてくるが、ウェスで拭ける部分は拭き取ってホースの組み付けをおこなう。
組み付ける時には写真のようにスプレーのノズルをよく曲げ加工し、洗浄成分がきっちりスロットルバルブに噴射されるようにセッティングする(写真JSP03参照)。やってみるとわかるが、ノズルはW型になるのが望ましい。 |
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エンジンをかけ、スロットルポジションをグイグイしながらスプレー1本を使い切る。 (正確にはThorottole coupling EBC4175,fiche2-E09の操作)
洗浄液混合気によってエンストしそうな場合もあるのでこの「グイグイ」は実際にやりながらコツをつかむしかない。
最後に洗浄成分をしっかりと外部に排出するために数十分程走行して作業終了となる。
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写真JSP03 | | |
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【考察】
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「グイグイ」であるが、結構エンジン音がうるさいので場所を選ぶかもしれない。しかしホースの洗浄も可能な場所であることも重要である。またアクセルをあおるのは良いが、空気流量が低い程洗浄液は各部に留まるのでバランスを良く考えながらやるべきである。
説明書には燃焼した洗浄成分が白い排気ガスとなって排出されるとあるが、3.2Lクラスではさほど出ない。
また5,000km走行ごとの洗浄が推奨されているが、そこまでマメにしなくてもこういう作業をやったことのある車と全然やっていない車ではだいぶ調子が違ってくることは容易に想像できる。
実際に著者のXJ6-3.2ではコンディショナースプレーを吹いたことでスロットルボディからそれまで聞いたことがなかったエア侵入音「ッパシュー」という気持ち良い音を聞くことができるようになった。車全体の調子は体感できる変化はないのでメンテナンス的意味合いが強い作業である。
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注)作業は各自の責任で行いましょう。
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