XJ40のグリスアップポイント
(by えんど)
XJ40にグリスを注ぎ込むべし!
【概要】
XJ40には足回りのグリスポイントが4ケ所ある。
リアドライブシャフトのユニバーサルジョイント部右2ケ所そして左2ケ所合計4ケ所だ。
シャフトの両端、すなわちデファレンシャルギアボックス側と垂直リンク側のジョイントにそれぞれ注入するが、言葉で説明するよりも写真を見た方が分かりやすいので、以下それを元に説明する。
キーワード【XJ40, 足回り, グリスポイント】
【はじめに】
XJ40でもヘインズマニュアルには初期型のジャガーを写真撮りしているシーンもあり、この場合はドライブシャフトブーツでグリスが封入されているので、タイプによってはグリスの注入不要な場合も考えられる。しかしこの場合にもゴムブーツの劣化でパックリ割れていないかどうか確認する必要があるので、下回りというのはオイル交換でピットに入れた時やタイヤ交換時など、利用可能なチャンスは逃さずチェックすべきである。グリスガン片手にずうずうしくピットに乗り込む意気込みは大切。でも安全確認は必須である。
ちなみにヘインズではEvery 7,500 miles or 6 monthsごとのチェック項目に掲載されている。
【材料と方法】
材料は以下のものを用意しよう。

大型グリスガン(DIYで約\1,280-)×1
グリスガンノズル-ゴムタイプ(約\600-)×1
グリス-リチウムベース(約\300-)×1
電灯(明るい方が良い)

方法として、まずジャッキアップした車体のリアデフを目指してもぐる。ただし安全第一!!必ずジャッキだけではもぐらないこと!
するとデフからリアタイヤに向けて出ているドライブシャフトが見える。(写真J-Gr00参照)。
J-Gr00
写真J-Gr00
拡大して観察すると、シャフトのユニバーサルジョイント(U-ジョイント)部に突起物が観察される。もし見つからない時はタイヤを回転させてシャフトを回してやると必ず見えてくる。これがグリス注入口である。(写真J-Gr01参照)。
なお、この写真は既にグリス注入済である。
J-Gr01
写真J-Gr01
グリス注入口をウェスできれいにしておく。

グリス注入にはコツがある。グリスガンのノズルを垂直にしっかりと差し込み(ポチッと手ごたえあり)、かつしっかりと押し付け続ける。この状態でグリスガンのレバーを引く。
写真01のように、U-ジョイントにグリスがにじむまでグリスを入れてやる。
もしグリス注入口とノズルの間からグリスがブニュ〜ッと出てしまったら注入失敗となるので、この場合はもう一度しっかりノズルを差し込んで再トライする。

次にシャフトのタイヤ側のU-ジョイントにもグリスを注入(写真J-Gr02参照)。
これを体験するとグリスマニアになった気分!
J-Gr02
写真J-Gr02
以降は反対側のドライブシャフトにも同様に2ケ所へグリスアップしてやる。
写真の構図から差し込んでやるのが一番やりやすいので参考にされたし。
【考察】
車体の下回りは黒々としているので昼間でも結構見えにくいものである。
引っ掛けタイプの電灯は持っていると結構役にたつものだが、助手が1人いればライトを持ってもらったり、グリスレバーを引いてもらったりと作業性が格段にアップする。

またヘインズマニュアルではこの他のグリスポイントとして、ハンドブレーキのケーブルで摩擦のありそうな部分へのグリススプレー、ボンネットのロックポジション部へのマルチパーパス塗布、ドアやボンネットのヒンジ部へのエンジンオイルの塗布、キーロックシリンダー内やドアウェザーストリッピング部へのシリコーンスプレーなどの必要性が記載されている。
著者はさらにマルチパーパス85%とエンジンオイル15%混合を気付いた時にアンテナ部へティッシュ塗布している。ここは単にグリススプレーでも可能と思われる。

今回著者はグリスガンにモリブデングリスをチョイスしたが、劣化時のグリス硬化を考えるとやはりヘインズ指定通りリチウムが良いのではないかと思う。ここらへんはBBSで論議、というかグリスマニアの意見を頂戴したい。

頭の隅にでも入れておいてもらいたいが、センターのプロペラシャフトのU-ジョイント部は封入式の為、グリスアップは不要である。ヘインズの記載もここのグリスについては触れていない。

とにかくガレージにはリチウムグリスガン、グリススプレー、エンジンオイル、シリコンスプレー、マルチパーパスそして布きれが必須である。
注)作業は各自の責任で行いましょう。あと、車載のジャッキーでの作業は転倒の恐れがあり危険です。
  下回りの作業には車載ジャッキーは絶対使用しないでください。
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